2007年11月27日火曜日

Vaux le vicomte ルノートルの庭








パリのリヨン駅から四十分ほどRERに揺られMelunへ。駅前でタクシーを捕まえて十五分ほどでシャトーに到着する。Vaux le vicomteの庭は後にヴェルサイユ宮殿の庭を手がけることになる庭園家ルノートルによるものだ.
駅から市街をぬけて幹線道路にでるまではパリ郊外によく見かける風景だ。幹線道路をしばらく行くと周りの景色は変わる。ぐっと視界が広がりどこまでも田園風景が広がっている。それほど動きのないその風景にときおり現れる手入れの行き届いた防風林や鄙びた小屋が遠近感を演出する。しばらく行くとタクシーの車窓は木漏れ陽に斑目になったかと思うとタクシーは巨大な並木のなかを走っていた。行けども行けども直線を進んでいるうちにこれがシャトーの言わば参道であることに気がついた。訪問者を一キロはあるだろう直線の並木道がお出迎えしてくれるのである。シャトーの門の前でタクシーを降り今来た路を振り返ってみるとそれが20m30mはあろうかという背高ノッポの並木だと知れる。それに皆同じほどの高さにそろっている。

この印象はシャトー内外を一回りしたあとに残った印象だが創造することだけでなく日々大きく変化し続ける生きる植物をある形をそれを後生まで維持できているすごさに圧倒される



入り口からすぐレストラン土産物屋馬車の資料館を抜けるとシャトーが姿を見せる。

目的の庭はシャトーから遙か向こう側
に幾何学的に広がっている。ゴルフ場のスケール感といううところか。まさしく帝国主義という概念はパースペクティブの中心のキングから外側に向かってパズルを埋めて行くようものであった。ここでは宮城シャトーという名のキングを中心に建築、階段、噴水、池、彫刻、植物でシンメトリーに構成されている。おそらくは当時はここに使用人が常にウロウロしていただろう。それはある物は植民地でありあるものは奴隷を演じているのだろう。帝国主義という図式の背骨がすべてを支えている。
公式サイト http://www.vaux-le-vicomte.com/

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