2008年4月23日水曜日
Shanghai 虹橋
虹橋と聴けば雨上がり不意に見られる虹を思い出す。いまだ空を漂う水滴によって太陽光が分解された七色の虹の形状が太鼓橋のように架空のあちらとこちらを結ぶからだ。そのさまを言葉に落とすと「虹(橋)」としたくなる。上海の19世紀末から20世紀初頭の様子を色濃く今に伝えるバンドから河を隔てた向こう側に広がるあたりは虹橋地区と呼ばれ今では摩天楼街が広がる。その絵空事のような様はこちらのバンドのアールデコのビル群の風景とは対照的になっていて虹橋という呼び名は地名の本当の所以を超えて想像力を掻き立てる。あちらとこちらを隔てる河の水は大地に流れることだけに満足せず目の前の伸び伸びとした摩天楼に追いつけ追い越せとばかり空高く水滴をもたらすようだ。その水滴をキャンバスに絵空事のような風景は描かれているとでも説明しなければ雨上がりでもないこの日虹橋の風景は見られないはずだ。
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