2007年9月18日火曜日

Berlin 「グランド・ジャット島の日曜日の午後」




その日ジョルジュスーラの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」に出会った。場所はベルリンの国立新ギャラリーの地下のギャラリー。印象派と呼ばれる作品はその多くが明るい。彼らが躍動した時代あらゆる分野で扉が開かれ、美術の世界も新しい時代の到来への予感に溢れていたということだろうか。この「グランジャット」は白い下地に点描で描かれていていて尚更ら明るい。もしキャンバスに近づけば近づくほど全体からは遠ざかっていく。木を見て森を見ずということになろうか。


この作品は本来ニューヨークのメトロポリタン美術館の所蔵品だ。その日のギャラリーは「アメリカに渡ったフランスの印象派たち」なる企画展の真っ最中だった。この建築もまた「アメリカに渡ったドイツ人」であるミースファンデルローエによるものだ。これはハードもソフトも遥遥新大陸から旧大陸への里帰り事業なのだ。

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